東京マラソン備忘録

ランナーの願いも通じず、あいにく朝から雨。新宿に着いても一向にやむ気配はなくとても寒いです。でも、うれしいことにスタート前はパークビルのカフェを利用することができ、ギリギリまで体が冷えることなくリラックスしながらアップもできました。

スタートの並び順はエントリー時の申告タイムの早い順からアルファベット順に振り分けられていて、招待選手、エリートランナーそして陸連登録者、一般ランナーと所定の場所に並びます。私は今回、都知事の話やスタート号砲も見えるメインストリートの好位置からのスタートです号砲と同時に舞い上がる紙吹雪、とてもきれいで一気にテンションあがります。この紙吹雪、ハート形なんですよ。しかも環境にやさしく水に溶ける紙を使用していたそうです。

序盤コースは下っているので抑え気味に入り、周りを楽しむ余裕がありました。エイドステーションのボランティアさん達は寒い顔ひとつしないで応援してくれます。飯田橋の6キロ付近、御成門の12キロ付近では、ランニング仲間の応援に応え笑顔で前に進みます。御成門手前では先行してスタートした車いすのトップランナーが通り過ぎ、しばらくするとマラソン先頭集団が力強くすれ違います。トップランナーを横目に見ながら走るなんて感動的です。2年前に走った時は走るのが遅くて、トップランナーとはすれ違えなかったのですごい進歩です。速いランナーを横目に走っていると、一人女性ランナーが中央分離帯近くを走ってきます。谷川真理さんです。これから品川に向かう私たちにすれ違いざまに声をかけながらハイタッチをしてくれます。かっこ良すぎです。この辺りから、みぞれ混じりの雨が降ってきます。寒くてつま先の感覚がないのですが、走っていてとても楽しい!ぐんぐん足が前に出る感覚です。品川を折り返して日比谷(丁度半分)に戻ります。日比谷では姉が応援旗を持って応援に来ていて、元気をもらいます。ここから浅草までの道のりは会社から帰宅ランする時のコースなので頑張れそうです。しかし1キロ毎にタイムを確認すると、少しずつ落ちてきています。「あれれ?」すぐに補給をしますが疲れてきたようです。途中25キロ、31キロの浜町中ノ橋でもランニング仲間の声援を受けます。息は上がっていないのに足が前に出ない。ここで膝が限界。銀座で待ってくれていた家族のもとでしばし休憩します。そして、気持ちを取り直して佃大橋へ進みます。ここから後、皇居1周の距離。最後の2キロは雨がやんですこし晴れ間も見えます。ゴール地点のビックサイトでは盛り上がっていて、元気よくゴールすることができました。

ゴールをするとタオルを肩から掛けてくれますが、寒さで体が震えているランナーがたくさんいます。私も手先、足先の感覚がなく、寒さでガクガク震えています。すぐに計測チップを外し、完走メダルをいただきます。補給食をいただき自分の荷物を引き取ります。朝、都庁で預けた荷物はトラックに乗ってビックサイトまで運ばれてきます。タイムの更新には程遠かった今回のマラソンですが、久しぶりに走っていて「楽しい!」という感覚が戻り、次につながる完走だったと思います。だから走ったとはとてもすがすがしい気持ちになりました。ランニングは一人のスポーツではなく、みんなの助けがあって成り立つのだと改めて感じました。皆様、ありがとうございました。