スタンバイ可用性製品 vStandby をリリース

久しぶりの新製品vStandbyリリースしました。 vStandbyは物理/仮想マシンのスタンバイ(待機)レプリカを作成し、常にそこから起動できるスタンバイ可用性ソフトです。元のマシンの最新状態は、スタンバイマシンに「ブートポイント」として追加されていきますので、 不具合が発生した場合には、不具合が発生する前の状態まで遡って起動が可能です。これにより、低コスト、低リソースでの運用が実現できます。

主な特長

  • 仮想マシンを物理/仮想マシン(ソースマシン)のスタンバイマシン(待機マシン)として構成
  • 物理あるいは仮想マシンを元にスタンバイ仮想レプリカを作成し、スケジュールに従って仮想変換、ディスクの更新内容の転送をおこないます。スケジュール毎に起動可能なブートポイントを作成できますので適切な状態だった時のスタンバイ仮想レプリカを仮想環境上ですぐに起動することができます。
  • スタンバイ仮想レプリカは最新の更新状態で起動可能
  • スタインバ仮想レプリカはソースマシンのディスクの更新状態をスケジュールで反映していますので、最新の更新状態からの起動が可能です。
  • スタンバイ仮想レプリカの更新は増分のみで、高速
  • 初回のディスク更新は全てが対象になりますが、2回目以降は更新部分のみ反映しますので高速です。
  • 障害時にはスタンバイ仮想レプリカを起動して再稼働
  • ソースマシンに障害が発生したら、スタンバイ仮想レプリカを最新のブートポイントから起動して業務を継続できます。
  • 障害発生前のブートポイントから選択して、起動可能(HAの弱点であるソフトウェア障害をカバー)
  • スタンバイ仮想レプリカでは複数のブートポイントが作成されていますので、ソフトウェア障害発生前の状態から起動すればその時点からの業務を再開できます。
  • 仮想ディスクの容量のみ必要
  • スタンバイ仮想レプリカのディスクを直接更新するので最小限のリソースで運用可能です。
  • 複数の物理/仮想マシンを1つの仮想環境に集約して待機可能
  • 仮想環境上には複数のスタンバイ仮想レプリカを作成できますので、複数のソースマシンがあっても対応するスタンバイ仮想レプリカは同じ仮想環境上に集約することができます。
  • 無償版のVMwareのESXiではスタンバイ仮想ディスクを作成可能
  • 無償版のESXiを使用している場合はハードディスクのスタンバイ仮想レプリカを作成できます。
  • 元の物理マシンに復元が可能(V2P機能)
  • スタンバイ仮想レプリカで一時的に運用したあと、復旧した元の物理マシンに運用時の変更を含めて復元が可能です。
  • 2015年にサポート切れになるWindows Server 2003を仮想マシン上へ移行する作業(P2V)にも有用

つまり、待機系サーバーを仮想マシンとして用意しておいて障害時に仮想マシンから起動して運用を継続できるという製品です。

vStandbyの仕組み

まず、元のマシンに近い構成の仮想マシン(VM)を作成し、ソースのハードディスクのクローンをVMDKとして作成、直接、仮想変換を行います。次に設定したスケジュールに従って元のハードディスクの増分をブートポイントとして書き込みます。同時に仮想変換(P2V)を同時に行いますので、任意のブートポイントからすぐに起動可能な状態になっています。ブートポイントは複数作成できます(最大30個)のでソフトウェア障害が発生した場合でも遡って起動することができます。

vStandbyによるスタンバイ可用性

vStandbyによるスタンバイ可用性

通常のP2V作業というと、仮想化移行のために一度だけ、スケジュールで待機系として準備するにしても、元のハードディスクやイメージバックアップから毎回全部のデータを仮想ディスクとして転送、仮想マシンに変換、あるいは差分をファイル転送といった方法がとられています。vStandbyでは直接ESXiのデータストアにアクセスするため、一時ファイルやバックアップイメージからの変換のように余分なディスク容量はかかりません。また、転送、変換はファイル転送ではなく、ディスクとデータストア間をブロックベースで転送を行いますので高速です。特に2回目以降は増分のみ、かつブロック単位での更新になるので高速です。 HA(高可用性)製品と比べると、導入しやすい価格帯、ハードウェアの制約が少なく、HAではソフトウェア障害がそのまま同期されてしまう問題を解決できます。 また、仮想マシンに一時退避したあと、再度、元のサーバー機にv2Pを行うことも可能です。同梱の起動環境をサーバー上で起動し、ESXi上のスタンバイ仮想マシンの仮想ディスクを元のマシンのハードディスクに転送します。

ダッシュボード

ダッシュボード

こうしたことを実現する技術面としては、ハードディスクから仮想ディスクへのコピー、スケジュールによるP2V、増分データーをVMDKのスナップショットへ変換がポイントになります。こうしたコアな技術部分は、長年弊社で開発、蓄積し、市場で実績をあげてきたActiveImage Protector のコアを利用していますので、安定して動作します。vStandbyを使えば、仮想環境への移行もスムースに行うことができます。元サーバーを稼働させながら漸次的な移行を行うことも可能です。まずスタンバイ仮想マシンを作成し、起動テストと運用テストを行い、それから再度P2Vを行って移行を完了するという手順をとることで、従来の一発勝負のP2Vと違い動作を確認しながら作業を進められます。 技術資料体験版がありますので、一度お試しください。