野毛山動物園を知っていますか?

野毛山動物園を知っていますか?

フラミンゴ

横浜。この街はとても不思議な街で、表の顔とも言える港湾地区は誰もが知る観光地(ランドマークタワーや日本丸があるみなとみらい、山下公園、中華街、元町、港の見える丘公園、外人墓地、など)でありながら、そのすぐ隣には伊勢佐木町を中心とした歓楽街が共生しています。この清濁入り混じった独特な雰囲気が好きでよく訪れますが、今回はその中でも中立地帯のような場所である野毛山動物園を紹介してみたいと思います。

みなとみらい地区の玄関口である桜木町駅の港湾地区に背を向け、西口を出ると野毛方面に通じます。この界隈は小さな飲食店が数多く集まって独特の雰囲気を醸し出し、酒飲みにはたまらないエリアでもあります。

ノゲ

また、近隣にはJRAの場外馬券場もあり、レースが開催される日には「愛好家」の皆さんに多く出くわすことでしょう。この界隈を横目に見ながら進むと野毛坂に当たります。その緩やかとは言えない坂を登り切った先に、この野毛山動物園はあります(横浜が坂の街であることも同時に思い知ります)。

横浜には市営の動物園が3つありますが、ここもその一つで入場は無料。そのためか、家族連れの方がたくさんいます。面白いのは、客層が非常に国際的ということ。中国、韓国はもちろん東南アジア、欧米系の方も見られ、横浜という土地柄を感じさせます。

敷地は動物園としては広くはなく、飼育されている動物も決して多くありません。大きな動物と言えるのはキリン、ライオン、トラくらい。

トラ

かつてはゾウもシロクマもいましたが、今はいません。ただ、それでも「つまらない」という印象はありません。そこには、特別珍しいとは言えない動物たちがただのんびりと暮しているだけなのに、不思議な面白さがあります。

これからの季節、晴れた日に崎陽軒のシウマイ弁当を片手に訪れてみるのもいいかもしれません。