Go! Go! はとバスツアー
やや古い話で恐縮ですが、昨夏、猛暑の中、友人と「はとバス」ツアーに参加しました。
昔は「はとバス」=お上りさん団体向け観光バスであり、全く興味なかったのですが、昨今、そのツアーの充実ぶり、盛況ぶりはたくさん報道されていますので、ご存じの方も多いはず。
ふた昔ほど前、花魁ショーやニューハーフショーなど組み込んだツアーで話題になった頃、はとバスやるなぁ、行ってみたい~、と思っていながら時が経つのは早いもの(どんより)、未だ実現しておりませんでした。
そんな折、夏の午後、友人と遊びに行こうということになり、さて何しよう…と思案しておりますと、彼女から「はとバスどう?」とナイスな提案。OK!OK!どんなツアーがあるのか調べましょ、と約束の日時で予約可能なツアーを検索しましたら、ありましたよ、ドンピシャの日程で「工場夜景ツアー」が。夜間に船で京浜工業地帯を海から眺める、というものです。
工場夜景については、ちょこちょこテレビでも紹介されていましたし、写真集なども発売されていましたので知ってはいましたが、はとバスでツアーがあるとは。毎日実施されているツアーではない上に日も迫っていましたので、まだ空きがあるか不安でしたが、何しろ猛暑だった昨夏のこと。夜でも暑い野外を小舟で工場夜景を見に行こうなんて物好きはそれほどいないのか、何とか予約できました。
集合場所は東京駅の「はとバス」の営業所前。まだ日も高く、西日がギラつく夕刻前に集合です。いや、物好きは予想以上、2台のバスが満席です。
まずは一路TDR近くのホテルへ。道すがら、きれいなバスガイドさんがウォーターフロントの名所をよどみなく案内してくれます。ホテルに着くとバイキングの夕食です。お酒は別料金になりますが、もちろん頼みます! ただし、その後船に乗るのでトイレ事情も考慮し控えめに…。この日は夕食の時間も余裕がありましたが、道路事情によっては、相当慌ただしくなることもあるようです。何しろメインイベントである工場夜景クルーズ船が出発する時間は決まっていますから。
さて、夕食を終えると夕闇も迫り、都心へ戻る景色は一転、きらびやかな夜景へと変貌しています。さすがこうした時間帯も計算されたツアーです。そうこうしているうちに、東京モノレール「天空橋」駅付近に到着しました。ここでトイレに行きたい人はどうぞ、とアナウンスされます。これから乗り込む船には一応トイレはありますが、沖に出ないとはいえ多少揺れますので、ここで済ませたほうが賢明です。今や工場夜景ツアーはたくさんあると思いますが、私たちが乗った船は、屋根がなくフラットなタイプ。悪天候には対応できません。その分、天気さえよければ何ものにも遮られず、素晴らしい夜景が堪能できます。
船は都市伝説でおなじみの羽田の大鳥居の真横を進み、左に空港ターミナルを見ながら多摩川の河口へ。そして対岸の川崎市川崎区になる工場地帯の運河を進みます。
この日は満月、しかもスーパームーン。水面は月の光できらめいています。蒸し暑さを覚悟で参加しましたが、船が風を切って進むせいないのか、快適な夕涼みです。
隣には母娘で参加している韓国の方がいましたが、娘さんは本格的な一眼レフで写真を撮りまくっています。船には専用のガイドさんがいて、丁寧に解説してくださいますが、先ほどの素敵なバスガイドさんも同乗しており、「私は写真には素人ですが、詳しいお客様から聞いた話では、スマホで夜景撮影の場合は、ズームせずに撮影し、編集時にズームさせて切り取った方がよいらしいです。」など、ちょっとしたアドバイスもしてくれました。
ああ、ここまでズームして撮ってた(汗)…
船のガイドさんは、羽田から飛び立つジェット機の、ランプの点滅パターンで機種を見分ける方法なんてのも教えてくれて、なかなか楽しいです(もう忘れましたけど…)。
それにしてもここで仕事をしている人たちにとっては日常でしょうが、私にとっては非日常。無彩色の近未来、SFの世界です。
煙突から出ている炎や煙は、工場から海に流せない物質を、燃焼させて二酸化炭素と水にして出しているそうです。毒性はありませんが、あたり一帯は電子レンジで加熱し過ぎたラップのような臭いがします。
水蒸気の煙がこの夜のスーパームーンと重なって、「異次元の世界」感MAXに。
羽田国際線ターミナルの駐車場が見えてきましたので、そろそろ下船です。
小一時間ほど夜景を堪能した後、天空橋まで戻り、再びバスに乗り込み丸の内で解散となります。
天候にも恵まれガイドさんも素敵だったし、半日でも大満足でした。
私たちが参加したコースは、川崎内の運河ですが、横浜方面の工場夜景ツアーなども各社で実施しているようです。
最近、またまた件の友人からメールが…「子供が社会科見学で国会議事堂に行ったの。私も行きたい~」
私:「国会議事堂?? 小学校の社会科見学で行かなかった? どの学校でも行くでしょ。」
都内の公立小学校では高学年の社会科見学と言えば、国会議事堂、最高裁判所、新聞社などを巡るのが定番です。迎賓館は中には入れませんでしたが、門の前で記念撮影もしたような…。彼女も行っているはずだけど…。あ、そうか! その頃、父の転勤で海外暮らしだったはず。それで行けなかったのか。OK! OK!それじゃ行きましょ! それにしても、毎度女二人のセレクトとは思えないシブさですが、それもまた楽し、ということで(笑)。
国会議事堂は個人で予約なしでも見学できるようですが、どうせならまた「はとバス」ツアーにしてみようと計画中です。ただし決行は、花粉が落ち着いたら…ね…(涙)