勝手に実写化キャスティング!

小説、マンガ、アニメが次々と実写化される昨今、配役を巡っては原作ファンが黙っちゃいません。なかなかイメージ通りで好評、というケースは少ないようです。
コスプレとしての完成度は高くても、動いて喋るとダメ…まぁ演技に難あり、ということもあり得るわけで、指名される役者さんも手放しで喜べず、戦々恐々といったところでしょうか。

ざっとネットで調べたところ、実写化で評価が高かったのは、「デスノート」(藤原竜也、松山ケンイチ版)、「のだめカンタービレ」、「るろうに剣心」、「デトロイト・メタル・シティ」、「変態仮面」など。いずれもキャラが強いものばかり。演技に定評のあるキャストでイメージ通りにコスプレが仕上がれば、ある意味力技が使える作品です。
その点、原作が抒情的なものは役者さん自身のイメージが投影されがちなので、なかなか満場一致というワケにはいかないですね。映画としてはアリだけど原作のイメージではないなぁ…と、もやもやした気持ちになることも多々あります。こういう場合、どういう配役だったらナットクだったか、あーでもないこーでもないと仲間同士で「勝手にキャスティング」で盛り上がります。

少し前に盛り上がったのが、吉田秋生先生の「海街diary」4姉妹。

 

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映画では

●  長女「幸」:綾瀬はるかさん

●  次女「佳乃」:長澤まさみさん

●  三女「千佳」:夏帆さん、

● 腹違いの四女「すず」:広瀬すずさん

でした。

みなさん実力派ですし、映画で初めてこの物語に触れる人には何の違和感もないはず。
ただ、原作を先に読んでいると、看護師でもある長女は、ひとりで妹たちを支えてきた大黒柱としての貫禄と秘めた情熱の持ち主です。父親の葬儀で初めて腹違いの妹に会うわけですが、そのとき言い放つきっぱりとしたセリフ、長女の、愛情深くそれ故の強さがその一言だけで浮かびあがります。綾瀬さんも「八重の桜」や「精霊の守り人」などで気丈で男勝りの女性を演じていますが、時代劇でもファンタジーでもない現代劇の「海街」では、衣装や殺陣はありませんから、観ている側はどうしても役者さん自身のイメージと重ねてしまいがち。外見だけでももう少し強さがほしいところ。で、話し合いの結果、

長女(暫定):柴咲コウさん

ということに。

次女は奔放で大酒飲み、さっぱりした性格の信用金庫勤めのOLです。見た目も長女とは正反対で派手め、男遊びも激しいのですが実は姉同様、気遣いの人です。

で、これは文句なく

次女:仲里依紗さん。これはもう確定。 

三女はちょっと特殊です。原作でも外見のモデルははっきりしています。元サッカー日本女子代表の荒川恵理子さん。男子日本代表だった中澤さんとともにボンバーヘッドで有名でした。

三女「千佳」はスポーツ用品店に勤め。山を愛する店長と付き合っていますが、見た目は男同士にしか見えません。が、繊細で女性的な面も持ち合わせているキャラなので、これは、という人はなかなか思い浮かばず、

で、アフロもイケて、さっぱりしていて女子っぽさもあるというところで

三女(暫定)清水富美加さん。

四女の「すず」は中学生で、その年ごろの女優さんとなるとまだ子役の範囲とも言えますし、まったく浮かびませんでした。まぁ名前も「すず」ですし、これはこのまま広瀬すずさんでいいのでは? という結論になりました。

あー、どこかテレビ版で実現してくれないかなぁ。 

実は途中で気が付いたのですが、勝手に次女に抜擢した仲里依紗さんは、三女でも候補になりました。で、長女もイケるねぇ、ということになり、結局一人で三姉妹を演じられる凄い女優さんだという結論に。また、上記の女優さんたちは、ほとんど原作のキャラクターより幾分年上です。そこは、実年齢よりかなり若い役ができるのが芸能人。見た目年齢をかなりの幅で動かせてこそ役者、ということでしょうか。(小栗旬は一体いくつまで学生服を着ていたのか…)

さてさて、こんな遊びを時々しますが、今個人的に一番盛り上がっているのが「3月のライオン」の実写化。

 

3gatsu

 

主役は神木隆之介さんで文句なし。というかあれほど自在に実写化をこなせる俳優さんってなかなか貴重です。ただ…義姉の香子が有村架純さんって…。
香子は、ずば抜けた美貌の持ちですが、エキセントリンクでちょっと病んでて不倫してて…まぁタヌキ顔系キャラではないですね。
で、候補に上がったのが、忽那汐里、桐谷美玲、水原希子、吉本実憂、中村ゆりか、橋本愛、広瀬アリス、高畑充希(敬称略)。圧が強すぎるまたは弱すぎる、演技力が不明などで、結局中村ゆりかさん(朝ドラ「まれ」で柳楽優弥さんの妹役でした)、ということで落ち着きました。実年齢は神木さんより年下ですが、この二人なら違和感ないのでは?

あー、スッキリした(って実現するわけじゃないけど…)。 

映画版は前後編でこの春公開だそうです。それまではNHKで土曜の夜にアニメ版を放映中ですので、こちらでどうぞ~