ActiveImage Protector 3.5 SP1

ActiveImage Protector 3.5 SP1 をリリースしました。

SPですので、主な配布目的は最初のマスターからの累積的な不具合の修正ですが、追加機能として、Windows PE 3.1 の64bit版をベースにした復元環境を追加しました。

ActiveImage Protector(以下AIP) には、ベアメタルリカバリ時に使用するための復元環境があります。この復元環境はCD(DVD)から起動することで、ハードディスクにOSがなにも入っていなくてもリカバリーを行うためものなのですが、今回のSP1でAIPには似たような復元環境が3種類もあることになります。

3種類といっても、どれもPEベースで、PE2005 、PE 3.1(32bit)と今回追加されたPE 3.1 (64bit)です。実際の運用では9割以上は現行のPE3.1(32bit)でカバーできます。

ではなぜ他のPEが必要なのでしょうか? デバイス・ドライバーの問題です。

まずPE2005については、AIPはWindows 2000 Serverもサポート対象にしていますが、Windows 2000が現役だった頃のPE 2005でしか提供されていないストレージやネットワークのドライバがあるのです。そのためPE3.1で起動しても対応するドライバーが存在しないためストレージもネットワークも見えない、という事態がおこります。また、Windows 2000が稼働しているようなマシンはハードウェアが貧弱であることが多いため、PE 3.1の稼働要件(主にメモリ)を満たせない場合もあります。

同様に、最近になって、一部のハイエンドサーバー製品などで、64bit版のドライバしか存在しないためにPE 32bitが使えない、デバイスが見えないという状況も報告されるようになってきました。そのため、PE 64bit版を使った復元環境を提供することになったのです。

単純に64bit版といっても、通常のWindowsの64bit版であれば32bitのプログラムもうまく動くようによろしくやってくれるのですが、PE 64bit版上では純粋に64bitのプログラムでなくては動作しません。そのため必要なものは全て64bit化してあります。また、3つもPEが入っているので、CDには収まらずDVDになってしまいました。

このようにActiveImage Protector は日々進化を続けていますので、今後も期待してください。