ActiveImage Protector 2016 IT Pro Edition
ActiveImage Protector 2016 のIT Proエディションがリリースされました。 IT ProはWindows PE上や稼働中のWindows上で起動して使用します。ライセンス期間内は無制限に使用できるテクニシャンライセンスを適用した製品で、技術者個人に使用権が付与されるライセンス形態です。実際のSIerの現場ではエンジニアがお客様のところへ出向き、操作や設定などを行うことが日常です。お客様のサーバーの定期的なバックアップを設定するのであればお客様ごとのライセンスが必要ですが、たとえば、作業前の一時的なバックアップやP2V、トラブル調査のためのバックアップなどの単発の作業が必要なこともよくあります。こうした状況ですぐに使えるツールとして、広く、気軽にActiveImage Protectorを使用していただけるようにと考えられたライセンスがテクニシャンライセンス、IT Pro エディションです。 今回ActiveImage Protector が2016にバージョンアップされたので同時にIT Proもバージョンアップして新しい方式に切り替えることになりました。以前のように製品メディアとして起動環境を提供するのではなく、IT Pro Creatorを使ってユーザー環境に最適な起動メディアをユーザーが自分自身で作成します。
バージョン3.5では製品メディアそのものを起動メディアとして使用する形で提供していました。そのためライセンス期間といっても実際には製品メディアの使用期限を4半期毎に設定し、都度新しいメディアを送付するという形をとっていました。他社製品のように起動毎に毎回、何桁ものキーを入力したりするなどのユーザーの手間になることを避けるためにこうした方法をとっていたのですが、一方でメディアを受け取れなかったり紛失してしまったりするという問題が発生する可能性がありました。また、Windows PEのライセンスの変更によりPEを自社製品に添付することができなくなりましたので、自分でメディアを作成できる新しい方式に切り替えることにしました。また、ライセンス認証もオンラインで可能になりましたので、アクティベーションした日からきちんと一年間使用できるメディアを作成できるので、ユーザー自身がライセンス期間を簡単に把握できます。 IT Pro Creator自体は作成ツールですのでどこへでも何回でもインストールが可能です。たとえば今すぐ現場で今使いたいという状況になっても、手持ちのノートPCなどでインターネットに接続できればその場でユーザー固有のドライバを組み込んだIT Proメディアを作成できます。
ライセンスを受けているエンジニアが使用する限りであればいくつでもメディアを作成できます。ISOファイル、光学メディア、USBメモリースティックに作成が可能です。
IT Proのバージョンは最新のActiveImage Protectorと同じ2016ですので2016の機能はほぼすべて使用可能です。新しいGUIやイメージマネージメント機能を使用できます。サーバー版との違いは、IT Proはインストールなしでの使用が前提ですので本体に常駐が必要なもの、サービスの常時稼働が必要なもの、本体になんらかのプログラムのインストールが必要なものは使用できません。具体的にはスケジュール(増分バックアップ)、イメージエクスプローラーが使用できません。
IT Proの起動方法にはネイティブ起動とBE起動があります。ネイティブ起動は以前からゼロインストール起動と呼んでいた機能です。稼働しているWindows上でメディア上のAIPを直接起動してホットバックアップが可能です。サーバー側になにもインストールしないため通常のアプリケーションのように普通に終了します。インストール、アンインストールは必要ありません。 BE起動はWindowsPEベースのAIPを起動します。メディアを入れてマシンを起動するとメディアから起動してきます。この場合はもちろんいわゆるコールドブートになります。インストール直後の状態、配信用にSysprepをかけた状態のバックアップ、あるいはフォレンジックスのために静的状態でディスクを保全する場合などに応用できます。 BCDリペア機能を使うことで、復元後にブート設定を回復することができます。復元時の設定を間違ったなど何らかの理由で起動設定が復元した状態と一致しなくなった場合にこの機能を使うことで起動情報を修復することができます。
ActiveImage Protector 2016になったIT Proの評価版を用意しています。また、熊本地震の復興支援として、2016/9/7 まで使用できる災害支援版もお試しください。