ActiveImage Protector 2016 R2 SP1とImageBoot 2.0をリリース
AIP 2016 R2 のSP1とImageBoot 2.0をリリースしました。 SP1の今回の変更点は主に重複排除圧縮の大容量データへの対応です。以前に比べると省メモリ、速度アップといった改善になっています。 ImageBoot 2.0 はHyper-V 2016、VMware Workstation 12, VirtualBox 5対応と、仮想マシンの継続使用への対応をしました。
ActiveImage Protector 2016 R2 SP1 の変更
重複排除圧縮の大容量データへの対応
AIPの前のバージョンでは2TBを超えるデータをバックアップする場合、環境によっては重複排除のパフォーマンスが落ちてしまい容量に比べてバックアップ時間が長くなってしまうため自動的に無効になるケースがありました。
これはハードディスクの容量が急激に増大し、実装当時の想定範囲を大幅に超える処理ブロック数が発生したためより多くのメモリが必要になった結果、メモリスワップが頻繁に発生したことが原因でした。実際、一時ファイルの置き場所をSSDにするなどの対策を行うと妥当な時間で重複排除圧縮でバックアップが可能でした。
SP1ではこの問題を解決するために重複排除圧縮のパラメータを最新の環境に合わせた見直しを行うと共に、対象ブロックが今後急激に増えていった場合でも対応できるようにハッシュキーの保存、検索を行う時に幾何的解析、ビットマップ処理の最適化や連鎖ブロックの処理などを行い、メモリ、データベースの使い方を大幅に書き換え改善しました。
また、キャッシュサイズ、データベースの分散係数などの内部パラメータも調整可能にして大容量を前提としたテストを繰り返して最適な値を探して決定しました。その結果、大容量データは以前の役2倍の速度で重複排除圧縮が可能になりました。
社内のテスト機での数字ですが、メモリ32GBの環境で11.8TBのデータを26時間、メモリ8GB環境でも38時間でバックアップ完了することができており、動作の安定、メモリも効率的に使用できていることが確認できます。大容量向けに調整し直しましたが、2TB程度の容量であれば以前からメモリ内でほとんど処理されていたので速度はさほど変わりません。
今回のSP1の修正で仮想環境ホストやデータベースなど大容量のディスクでも容量を節約した快適なバックアップが可能になります。
ImageBoot 2.0の変更
以下のハイパーバイザーに対応しました
- VMware Workstation 12 Pro
- VMware Workstation 12 Player
- Windows 10、および Server 2016 Hyper-V
- Oracle VirtualBox 5
作成/起動した仮想マシンを継続利用できるようになりました
これは、起動した仮想マシンを一度解放したあとに、また続きから継続して使用できる機能です。仮想マシンでの作業を一時的に中断したい場合、変更を失わずに別の機会に再開できます。
ImageBootでは仮想マシン起動後の変更を差分イメージ ファイル(*.aix)として書き込んでいます。以前はaixをイメージファイルと同じ場所に置いていましたがイメージファイルがNAS上にあるとディスクの書き込み毎にネットワークトラフィックが発生しパフォーマンスにも影響がでていました。今回からパフォーマンスが保たれるように速度の速いローカルディスクを使うようにしました。
以前起動した仮想マシンはリストから選択して継続できるのでいちいち必要なファイルを探す必要はありません。
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