iSCSIターゲット作成(CentOS 7.6)
検証環境を作るにあたりiSCSIターゲットが必要になったので、CentOS 7.6 で作成した際の手順を1つの例としてご紹介します。
単純にiSCSI ターゲットが欲しかっただけなので、CentOS は最小構成の不要なものをそぎ落とした状態でインストールしています。
OS起動後、まずyumコマンドで「targetcli
」をインストールします。
yum install -y targetcli
iSCSIターゲットのサービスを自動起動する設定を行います。
systemctl enable target.service
サービスを起動します。
systemctl start target.service
ブロックデバイスとして任意の名前でボリュームなどを登録します。
今回は/dev/sdb
をlun0
として登録します。
なお、引数無しで対話的な設定をすることも可能です。
targetcli /backstores/block create name=lun0 dev=/dev/sdb
iSCSIターゲットの任意のIQNを設定します。
「iqn.年-月.順序を逆にしたドメイン名:任意の名前」のような感じで設定しています。
targetcli /iscsi create iqn.2021-01.local.test:storage
作成したIQNとブロックデバイスを紐づけます。
targetcli /iscsi/iqn.2021-01.local.test:storage/tpg1/luns create /backstores/block/lun0
ACL(アクセス制御リスト)を設定します。
今回はWindows ServerのiSCSIイニシエーターに接続したいので、そのイニシエーター名をあらかじめ確認しておき、設定しています。
targetcli /iscsi/iqn.2021-01.local.test:storage/tpg1/acls create iqn.1991-05.com.microsoft:sv2016-01.test.local
設定内容を保存します。
targetcli saveconfig
ファイアウォールでiSCSIターゲットサービスを許可します。
firewall-cmd --add-service=iscsi-target --permanent
再読み込みさせ、設定を反映します。
firewall-cmd --reload
あとはこのターゲットに接続するだけです。
CentOSでの iSCSI ターゲット作成は一見難しそうですが、単純にコマンドを打つだけと捉えれば意外と簡単にできます。
ぜひお試しください。
SY