AlmaLinuxをAWSへ移行してみた(1)

オンプレミスの仮想環境上に構築したUEFIブートのAlmaLinuxを、AWSへ移行(V2C)してみました。

注意点として、9.x系についてはAWS上で詳細バージョンが指定できないことで、カーネルバージョンが5.14.0-427.20.1.el9_4.x86_64となっており、2024年6月現在のActiveImage Protector 2022 Linuxでは正式サポートしていません。

そのため、今回の移行は8.xベースで試しています。

ActiveImage Protector(以下、AIP) でシステムの移行をおこなうには、移行元と移行先の双方に適したライセンスが必要なため、今回は移行元の仮想環境向けにActiveImage Protector 2022 Virtual、移行先のクラウド環境向けにActiveImage Protector 2022 Cloudライセンスを所有している状態です。

AIP2022 VirtualとAIP2022 Cloudのライセンスを所有しておくことで、移行元にインストールされているAIP2022 Virtualのライセンスは、クラウド上へ移行後も再インストール等のプロダクトキー変更不要でそのまま利用を続けることできます。

移行するにあたり、オンプレミス上のマシンでは事前準備が必要となるため、今回は事前準備の内容をご紹介します。

まず、移行元のマシン上でcloud-initをインストールします。

# dnf install -y cloud-init

cloud-initを実行します。

# cloud-init init

これらの事前準備が終わったのちは、AIPで通常通りバックアップを取得するだけです。

取得したバックアップデータから復元をおこなうことでシステムの移行を実施するため、バックアップデータは移行先のインスタンスからAIPでアクセスできる環境(Azure/S3互換オブジェクトストレージやネットワーク共有フォルダ etc.)に用意する必要があります。

AWSであればS3もいいですが、Wasabiなども選択肢の1つとなるかと思います。

(次回、(2)移行先インスタンス自体の作成、に続きます)