皆様こんにちは。プロダクト エバンジェリストの駒澤です。先日 7月10日、「Networld Fes 2015」の会場にお邪魔してきました。全部で3セッション受講しましたが、「14:15~【Microsoft】「Microsoft が目指すこれからの Hybrid Cloud とは」(Hall A+B)」の内容が特に興味深く、また Microsoft の evangelistの高添さんのプレゼンも素晴らしくその概要を是非皆様にも共有させていただきたいと思います。
おことわり:当記事と日本マイクロソフト社様の公式見解とは一切関連はございません。本記事に基づく高添様および日本マイクロソフト社様へのお問い合わせは御控えいただくようにお願い申し上げいたします。
弊社バックアップソリューション「ActiveImage Protector」とセッションの内容を関連づけるとすれば、やはり「フットプリント」ということになるかと思います。Windows Server も、今後クラウドへの最適化ということで、フットプリント(OSが占有するストレージの容量や物理メモリ)が減少する傾向にあります。アプリケーションも今までは肥大化傾向でしたが、ビジネスの変化に柔軟に対応できるようにシンプルかつフットプリントが小さいものが今後のトレンドになる、という分析がこのセッションでは語られていたと思います。弊社の「ActiveImage Protector」は、競合視される製品と比較して最もフットプリントが軽い製品になります。また、リモート機能、コマンドラインインタフェースをお使いいただくことで、柔軟なバックアップのスケジューリングや自動化が可能です。既に Nifty 様をはじめとして、クラウドプラットフォーム標準のバックアップソリューションとして採用、御評価いただいているお客様がたくさんいらっしゃいます。マルチクラウドに対応したバックアップソリューション「ActiveImage Protector」を今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。
[ここから プレゼン概要]=================================================
■ 【Microsoft】「Microsoft が目指すこれからの Hybrid Cloud とは」(Hall A+B)
マイクロソフトの evangelist 高添さんのセッション。マイクロソフトのクラウド戦略・戦術・ビジョンについて語る内容でした。
– 「マイクロソフトは変わった」と題して開発中のデバイスのホロレンズのデモムービー の上映。これは Virtual Reality ではない。Mixed Reality である。
– ホロレンズの例のように今後は入出力が変わる。情報に関しても、これまでは収集・蓄積する位置づけだったが、クラウドを活用することで収集・蓄積にくわえて、処理・分析・活用が可能になる。延長線上には “Seeds” の発掘がある。過去ではなく未来のニーズをいちはやく掴み競合に勝るスピードでビジネスを有利に進めなければならない。
– MS のビジネスモデルも変革やむなし。クラウドへの積極的な投資を行っている。
・データセンターとグローバルネットワーク。MS は世界有数の回線保有業者である。
・世界中に Azure のリージョンを配置し、1リージョンあたり 60万インスタンスを収容・稼働させるリソースを有する。
– パッケージからサービスへ。OSS/Linux との共存にも積極的。
– ハードウェアに対する戦略的な投資。Open Computer Project へ参画しハードウェア(クラウド向けの物理サーバー)のオープンソース化を推進している。ビッグデータを処理するために FPGA を搭載した専用ボード「Catapult」 も開発した。Bing の処理は Catapult でおこなっている。Cloud Platform System は DELL が製造している。
– ネットワークの帯域について。10GbE では帯域不足だが 40GbE, 100GbE では現状はオーバースペック。そのため、廉価な 25GbE が、はやければ年内にリリースされるのでは。
– Azure の実績。Fortune500社のうち 57% が Auzre を導入しており、総インスタンスの 1/5 は Linux が稼働している。新規ユーザーは1月あたり9万社のペースで増加している。現在 4億3千9百万ユーザー。
– もっとクラウドを。既存のITをサービス化する(例: DR, Backup,専用線,VDI,VM, Storage,DWH,メディア,Hadoop)。
– 軸足はオンプレに置きながらクラウドを使う(ハイブリッドクラウドの活用)にはネットワーク環境の拡張が必要。Azure への専用線(Express Route)サービスは、国内では IIJ、ワールドワイドでは Equinix と実現。
– VDI もクラウド化。Azure Remote App を使えば クラウド上で動作するアプリの画面をデバイスに表示できる。
– DR。Azure Site Recovery
オンプレや別クラウドのインスタンスを Azure にレプリケーション可能。
– IOT (解説: http://japan.zdnet.com/keyword/IoT/) をシステム(API)化。
これにより Seeds の発掘を低コストで提供することも可能となる。
– Azure 基盤の進化。クラウド側の都合の垣根の撤廃。クラウド設定のテンプレート化や自動化を推進している。
– OS戦略。真のクラウドOSを開発中。既存の Windows Server は巨大で複雑すぎる。重厚から柔軟へ。アプリケーションも大きすぎる。ビジネスの変化に対応できない。ビジネスの為のITの見直しが必要。Windows Server 2016 ではコードのリファクタリングを徹底的におこない、Nano Server のインストールオプションでは OS 本体のフットプリントはわずか 300MB に抑えている。Hyper-V を追加でセットアップしても 600MB。Windows Server への Docker (アプリケーションコンテナ)実装も進行中。
– 新Hybrid戦略。オンプレにAzureを構築できる「AzureStack(AzureAPI,Azure,Docker,Hyper-V,SDN,SDSの連携)」。コンセプトもテクノロジもこれからはクラウドファーストに。クラウドの技術があとからオンプレに降りてくる。
– Linux と Windows がコンテナ(Docker)で繋がる。ASP.NET5 ベース(.net Core依存)のアプリケーションなら Linux と Windows どちらでも動く(OS 依存のAPIには気を付けて)。
– 変化に向き合いましょう。スピード感不要の5-10年のライフサイクルが本当に適切か。チャンスはいつくるかわからない。固定化・社内ルールありきでは対応できないかも。
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